【新唐人2013年9月21日】中国腫瘍登記センターが提供した最新データによると、ここ数年、中国のガン罹患率(りかんりつ)とガン死亡率が急激な増加傾向にあり、1分に6人がガンと診断され、5人がガンにより死亡しています。中国の歪んだ工業化、都市化政策は環境汚染の深刻化、溢れかえる有毒食品に加え、民衆に仕事や生活面において巨大なプレッシャーを与えています。これらすべてが、深刻なガン問題を作り出している主な原因だと言われています。
今年初め、中国腫瘍登記センターは最新版である「2012中国腫瘍登記年報」を公表しました。年報によると、中国では毎年新たにガンになる人は312万に達し、これは1分に6人がガンと診断されている計算になります。また、毎年ガンによる死亡は270万人を超え、1分に5人が死亡していることになります。
専門家は、ガンになる原因は複雑であるものの、環境汚染は大きな原因であると述べています。
香港中文大学公共衛生学院 黄子惠教授
「環境汚染、土壌汚染、水汚染、大気汚染、さらに生活様式の問題、不健康な食べ物、これら全てがガンを引き起こすのです。一般的に医学界では、がんの90%は環境要因により引き起こされると考えられています」
今年3月に中国抗ガン協会が開催した専門家会議において、湖北省抗ガン協会・李広燦秘書長は、都市住民の中で最も発病率が高いガンは肺ガンで、大気汚染の影響が大きいことを物語っていると述べました。データによると、過去30年間で中国の肺ガン死亡率は465%増加し、ガンの中で一番の殺し屋になりました。
香港中文大学公共衛生学院 黄子惠教授
「現在中国の大気汚染は深刻です。海外で長期にわたって、研究した結果、大気汚染、特には交通機関による大気汚染、大都市の大気汚染は肺ガンにも影響し、これも重要な要因です」
都市住民とは異なり、農村部の住民の中で最も発病率が高いのは消化器系のガンです。これは水汚染が主な要因であると抗ガン
協会の専門家は考えています。
中国中東部地区には数百か所の“ガン村”があります。水源が汚染され、汚染地区の村民の多くが胆のうガンや胃ガン、腸ガン、食道ガンなど消化器系のガンにかかっているか、重金属中毒が様々な疾病を引き起こしているため、死亡率は毎年高くなっています。
あるネットユーザーはこんな詩を作りました。
“中国のガン村を見れば、蚊は死に絶え、鳥は慄く(おののく)。日毎に墓が増え、泣き声は雲根を断つ。振り仰げど、青天は見えず。河に目をやれば臭気が鼻をつく。工業建設30年の地は生き地獄の大図鑑”。
専門家は、中国の食品安全問題もガンを引き起こす要因の一つだと指摘しています。中国抗ガン協会の最新データによると、中国は世界で最も胃ガン発病率が高い国です。毎年、全世界で新たに胃ガンと診断される93万4千人のうち、40万人近くを中国大陸の患者が占め、疾病率と死亡率は世界平均の二倍以上。これは世界中に知れ渡っている中国の“悪徳食品”や“汚染食品”と深い関係があると考えられます。
香港中文大学公共衛生学院 黄子惠教授
「食物に含まれる添加剤や農薬、重金属汚染は皆が気にしています。この様な物質の多くは、この方面から我々の食物の中に入り込むのです」
専門家は、中国大陸における各種汚染及び食品安全問題は全て当局の環境の犠牲を代価とした歪んだ工業化政策に帰すると総括しています。
香港中文大学公共衛生学院 黄子惠教授
「例えば工業化、これは新しい問題ではありません。国が以前の経験を重視するか否かにあります。中国の多くの学者や専門家、科学者や衛生部門も皆分かっていることです。悪いのは彼らではなく、歪んだ政策が悪いので、彼らには管理できません。制度の問題であり、制度が政策を決めるからです」
中国腫瘍登記センターの陳万青副主任は、この先10年、中国の発ガン率と死亡率は増加し続け、2020年までにガンによる年間死亡者は300万人前後、患者は660万人を超えると予測しています。当局は短絡的な利益と、数代先の人々の健康と命を引き換えにしているのです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/09/12/atext965657.html(中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)